【大会レポート2日目】2019年4月20日
心地よい新緑のドライブ
2日目の朝も快晴。春は本当にいい季節だなぁと思わせてくれる、そんな天気だ。エントラントたちは、早朝からエンジンをかけ車の調子を確認。ホテルの駐車場内で車を走らせながら、感触を丁寧に確かめていく。これら一連の作業は毎朝の恒例となっており、車と対話するこの朝のひとときが、車の調子を維持するための重要な時間なのだ。
志摩観光ホテルを午前7時にスタートした一行は、この日の最初のPC競技会場となるJ-PLACE磯部へ。1日目の成績はすでに公開されているため、順位を意識してしまうところだが、いかに平常心で競技に挑めるかが、残りの3日間で重要となる。
J-PLACE磯部で競技を終えると、志摩市を出て伊勢市へ向かう。次の目的地となる伊勢神宮では、まず内宮でスタンプを受け、その後おかげ横丁へ。赤福本店前から一列に車が並び始めると、伊勢神宮への参拝客の人たちも足を止め、カメラのシャッターを切っていた。スタンプポイントのおかげ横丁では、毎年エントラントたち全員に赤福が振る舞われ、赤福の濱田会長もご高齢ながら毎年応援に駆けつけてくれている。エントラントたちとの年に一度の再会を、とても楽しみにしているのだ。
おかげ横丁を後にした一行は、伊勢市を出て紀北町へ。スタンプポイントの道の駅 紀伊長島マンボウを経由し、熊野市の山崎運動公園へ向かう。山崎運動公園では計測結果公開形式のPC競技が行われ、多くの地元の方たちが見守る中、実力を存分に発揮し、誤差なしのフラットタイムを叩き出したチームも複数出ていた。
競技を終えると、里創人 熊野倶楽部でランチタイム。お腹を満たし、次の目的地となる道の駅 熊野・板屋九郎兵衛の里へ。三重県のポイントはここまでで、一行は和歌山県に入り、田辺市の熊野本宮大社を目指す。
スタンプポイントの熊野本宮大社では、最後まで事故なく無事にすべての車がゴールできるよう交通安全祈祷が執り行なわれ、1台ずつ大鳥居をくぐって出発していった。ここでも参拝客の人たちが次々に足を止め、エントラントたちを見送ってくれた。
熊野本宮大社を出ると、この日最後の競技ポイントとなる白浜町の旧南紀白浜空港へ。ここでは、広い敷地を利用した、計測区間が11区間連続するPC競技が行われた。1つ1つの計測ラインが目視では距離感がつかみにくく、タイミングを合わせるのが難しい設定だ。最後の計測ラインを踏んだ後のエントラントの表情は様々で、うまくいったかどうか、手応えが伝わってくる。
夕日が海の色を染める頃、2日目のゴールとなるみなべ町の Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE に到着。この日最後のスタンプを受け、2日目の工程が終了。エントラントたちは真っ赤に日焼けした顔で、充実した表情を見せていた。
今年は桜の開花が早かったため、道中その姿を見ることはほとんどなかったが、その分、熊野と紀州の山々は新緑に覆われ、瑞々しい表情を見せていた。車窓から流れる景色は穏やかで美しく、胸に迫るものがあった。
3日目は、和歌山から大阪、奈良を経由し、兵庫まで約380kmもの道のりを走る予定。気温が高いため、オーバーヒート気味の車もちらほら。体調と車の調子を整えながら、後半戦に挑む。
(文&写真:岩本 美香)
熊野本宮大社を出発する BUGATTI T13 BRESCIA と BENTLEY STANDARD 3LITRE
伊勢神宮の内宮を通過する ASTON MARTIN 1.5 INTERNATIONAL
おかげ横丁の赤福本店前でスタンプを受ける BENTLEY 3.5L
山崎運動公園で計測結果公開形式のPC競技に挑む RALLY NCP
旧南紀白浜空港のPC競技で計測ラインを目視しながらタイミングを合わせる TOYOTA SPORTS 800